【作者】不詳
【季節】秋
【所】摂津・住吉
【物語】
当今に仕える臣下が高麗・唐士の宝を買い取るよにとの宣旨を受け住吉の浦に下る。 市に来てみると、姿は唐人で言葉は日本語の童子に逢う。 童子は持っている宝珠を大君に捧げるという。臣下は疑問に感じながら、 童子と市の有様を見回り、浜の景観をめでる。そこで童子は、 日本の仁政をよしとした天が宝を天の岩船に積ませ漕ぎ寄せてくる。その漕ぎ手・天の探女は自分のことだと名乗って消える
(中入)
勅使が太平の代を賛美していると、 童神が現れ、 つづいて日本の龍神が八大竜王とともに金銀珠王を積んだ岩船を守って現れ、宝を船から運び出し、国土の繁栄を予祝する。